「和紙」が無形文化遺産へ!

和紙の色々な形

皆様おはようございます、大上です。

和紙(日本の手漉き技術)が、世界文化遺産に登録されることが決定的になりましたね!
非常に喜ばしいニュースです。弊社は残念ながら細川紙と本美濃和紙の職人さんとは付き合いがありませんが、黒谷や吉野の、楮を100%の原料とした手漉き和紙も、本当に素晴らしいですよ!

これは、和紙を本気で伝播していきたいからこそ自分にいつも言い聞かせていることなのですが、「文化遺産」や「伝統」という言葉を、「もうほとんど途絶えかけているけど、絶対いいものだから、後世につなげるために誰かが保護するもの」という目線になってはいけないということです。誰かって誰でしょうか。
国?外国人?業界関係者?
勿論そういう方々の尽力あってのことなのですが、それだけではありません。

文化と言うのは、現在生活をしている人たちで、形作っていくことだと思います。お高いところだけでとどまって、形だけにこだわって、一般の方の手に触れることの出来ないものを崇め奉ることが文化だとは思いません。

茶人の千宗屋さんは、「伝統の本来の意味は『伝燈』です。『燈』は燈明の炎。受け継がれていく核の『燈』の部分は、固定されたものではありません。火を消さずに伝えるため、常に新しい油を注ぎ、燈芯を変えて『燈』を守ってきたのです。古くからのものに触れると、人は感動します。しかし、伝えるためには感動だけではなく、共感が必要です。現代の生活の中で『自分たちもやってみよう』と共感してもらい、そこからさらに生まれる感動。それが、今後の茶の湯の理想形なのです」
と語っていますが、本当にその通りだと思います。

今の人たちに受け入れてもらえるために、先人たちは手漉きの技術を改良してきました。機械抄き和紙という技術を編み出し、リーズナブルに皆様に和紙をお届けすることが出来るようになりました。こうした様々な階層から和紙は成り立っており、その一つの形態として、今回の「和紙(日本の手漉き和紙技術)」の登録があると思うのです。本当の意味での伝統文化は、私たちが今も作り、育み続けていく必要があります。

長々と書いてしまいましたが、生活の中に和紙を馴染ませるにはどうしたらいいのかな、ということを日々考えています。和紙って可能性がたくさんあって、手紙を書くのは勿論、写真を印刷してみたり、実は縫ってみたりも出来るんです!脈々と職人さんたちが培ってきてくれた和紙って、本当に素晴らしいんですよ!

難しく考えずに、和紙に触れて、素直に、いいものだ、使ってみたいな、と思う環境を作ろうという決意を新たにしました。倉庫を改装して、皆様に訪れていただける場所「和紙のお仕立荘」を12月の中旬からオープンします。是非遊びに来てください!

繰り返しになりますが、和紙(日本の手漉き和紙技術)の無形文化遺産登録、本当におめでとうございます!!!

和紙の色々な形

和紙の色々な形

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